REBORN ART FESTIVAL 2017

Art Direction, Illustration & Graphic Design:
Miki Kadokura for The Simple Society
Client: Reborn-Art Festival / AP bank
Branding manager: M Pantry
22 Jul. – 10 Sep. 2017

Wrapping paper for all regional products from one of the most demolished coast by Tsunami. The deer is the symbol of the region. The death, night, soil, dream, water, and the coming sunrise and the birth ware the theme for whole design and drawings.

List of Products: Nori, Salt, Soap, Coffee, canned fish. They are mostly made of natural regional material.

REBORN ART FESTIVAL 2017

平成29年度文化庁文化芸術創造活用プラットフォーム形成事業
Art Direction, Illustration & Graphic Design:
Miki Kadokura for The Simple Society
Branding manager: M Pantry
Client: Reborn-Art Festival 実行委員会 / 一般社団法人APバンク
22 Jul. – 10 Sep. 2017
宮城県石巻市、松島湾、女川町にて、2017年7月22日(土)~9月10日(日)の51日間に渡って開催されたアートフェスティバルで販売された、海産物や石鹸など石巻ならではの産直商品の、リブランディングとパッケージデザインを手がけました。

 

「RE BORN」

ふたたび 生まれる。
破壊・死(ネガティブ)から再生・成長(ポジティブ)への転換。

死を内包することにより、より強くなる生
ポジティブなものだけを追い求めて、
成長だけを追い求めて、見失ってきたものの中に
「東北」もあったのではないか
高度成長の影で、東北は忘れられてこなかったか?

震災、津波や放射能による圧倒的な破壊を目の前にして、
日本人はついに戦後の高度成長の長い眠りから目覚め、
光と影のアンビバレントを内包したまま
より力強い生命を育み始めたのではないか?

この問いは、日本の歴史に対して、また私自身の今までの生き方に対して、聞こえてきた言葉でした。

海から帰ってくるご先祖様を迎える夏祭り。それを土地の人だけではなく、遠方から訪れる方々とも広く分かち合う「再生の祭り」が、今回のReborn-Art Festivalなんだと思います。

そこでお披露目される土地の品々は、どれもこの祭りを象徴するような、土地の恵と土地の人の命が一緒に育んだ尊い品々で、一つ一つが出会う人の暮らしのあり方についての気づきをもたらしてくれる、とても丁寧で貴重な恵みの形です。ですから「商品のパッケージデザイン」という認識から少し距離を置いて、文庫本やレコードジャケットのような、持ち帰って近しい人とシェアしたくなる、贈りたくなるような、詩的お土産の顔をイメージしながらデザインしました。包装紙には 石巻湾をぐるりと囲む牡鹿半島の鹿が、夜の森の夢に訪れたような風景を描きました。レーベルは宮城県の海岸線から増幅された波紋に水玉模様を配しています。海岸線に繰り返し訪れる波。海岸線から遠く沖への繋がり。また過去、 現在、未来と紡がれる、時間や命を表現しています。

海岸線と共に生きてきた人々の歴史と想いが、この品々を手に取る方々に伝わるよう、そのお手伝いが少しでもできたならばと願っています。